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10月誕生石はオパール&トルマリン

オパール

昔から言われている10月の誕生石はオパールですが、新たにトルマリンが仲間入りしました。
オパールというと「おばあちゃんが持っていたリング…」という声をよく耳にしていました。十数年前までは。
そのことから、オパールは若年層にあまり人気のない石だったのでは?とうかがえます。

ではなぜここ十数年で気軽でかわいいと人気の石になったのでしょうか?

遊色がきれいなオパール

オパールの魅力の一つに、見る角度や光の加減によって変化する独特な色彩が挙げられます。この現象は「遊色(プレイ・オブ・カラー)」と呼ばれ、一つの石の中にさまざまな色が現れる現象です。
具体的に遊色とはどのようなものか、そしてその仕組みについて見ていきましょう。

遊色の仕組み

遊色(プレイ・オブ・カラー)は、オパール特有の現象であり、内部の微小な構造が光を分散させることによって生じます。波長の短い光は青や紫として、波長の長い光は赤やオレンジとして見えるのです。

遊色の種類と特徴

オパールの遊色には多くの種類があり、それぞれに独自の特徴があります。代表的なものには、レッドファイヤーブルーフラッシュグリーングリントがあります。レッドファイヤーは、赤やオレンジの色が強く現れるもので、最も価値が高いとされています。ブルーフラッシュは青や紫の色が際立ち、クールで神秘的な印象を与えます。グリーングリントは緑色が石全体に散りばめられ、活き活きとした自然の美しさを感じさせます。また、一つのオパールの中に複数の色が同時に現れることも珍しくなく、その組み合わせによって一つ一つの石が個性的な輝きを持ちます。

最も価値のある遊色パターン

オパールの価値を決定する遊色パターンの中で、特に高く評価されるのは、「ハーレクイン」パターンです。これは、明確で大きな色斑がモザイク状に広がるパターンで、非常に珍しいため高価です。また、「ラピス」と呼ばれる青色の発色が顕著なパターンや、「パース・パターン」のような網目状のパターンも人気があります。赤やオレンジの遊色は非常に希少で、これらの色が見られるオパールは他の色よりも価値が高いとされています。さらに、遊色が均一に広がっているもの、その濃度が強いものは価値が上がります。
パターンが均一であるオパールほど価値が高いと言われていますが、これは個々の好みによる部分も多く、市場の需要にも影響されます。

近年の傾向

「おばあちゃんが持っていたリング」といわれるその時代、現代のように情報を漁ることもできない時代では「価値」にのっとって宝飾も生産・販売・購入されていたのではないかと感じます。

価値だけにとらわれず、自分自身が好きと思えるものに自分だけの価値を見出し手に入れる。
十数年前から、接客の際一応一般的な価値をお話しした上で「当店で取り扱っているこのブランドのオパールは・・・」とお話すると、「私はこちらの方が気軽でカジュアルで好みです」という返答が多くなっていました。インターネットやSNSの普及で、多様性が広がったといえるでしょう。


価格も高く手が出しづらかったものが、高価とされる基準から少し外れることにより手に入れやすい価格で楽しめるようになった・・・というのが近年の人気の一部ではないでしょうか。

トルマリンについてはまた別で・・・

この記事の著者

Nao

ジュエリー&アクセサリー業界に携わること20数年のオーナー兼バイヤー。ジュエリーはもちろん猫とお酒と甘いものが大好き。

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