2月誕生石
アメシスト
Amethystは、透明な紫色の石ということはご存じの方も多いと思います。
ちょくちょく耳にする呼び名問題。
「アメジスト」「アメシスト」どっち?と思った人も少なくはないでしょう。
今回はその呼び名について紐といてみようと思います。
アメシストの歴史
アメシストの名前の由来は、ギリシャ語の「amethystos」からきています。「酔いを防ぐ」という意味を持ち身に着けることで酔いを防ぐ効果があると信じられていたためです。
ギリシャ神話の酒の神ディオニソスが少女アメシストを守るために、彼女を石に変えたということが元となり、それが神聖な石となり酔いを防ぐ効果があるとされました。
酒の神はバッカスじゃないの?!という疑問もありますが、ローマ神話とギリシャ神話の違いの様です。
言語の変化や発音の影響
元々、「アメシスト」という名前はギリシャ語の「ἀμέθυστος(amethystos)」に由来しており、この言葉は「酔わない」「酔いを防ぐ」という意味の「α(a)」と「μέθυστος(methystos)」から来ています。
しかし、英語やその他のヨーロッパ言語において、ギリシャ語やラテン語の発音が変化していく中で「amethyst」が「amethystos」の音から近い形に変わり、最終的に「アメジスト」という表記が一般的になりました。英語では「アメジスト」の発音が浸透し、日本語でもその音を反映して「アメジスト」という表記が使われるようになったのです。
ギリシャ語の語源に従うと「アメシスト」がより原音に近く、発音的には「アメシスト」がより忠実と言えるかもしれません。
結論
発音としては現代ではどちらも正しいのかもしれませんが、GIA、JJA、AGL、ともに「アメシスト」と表記しています。
GIA(米国宝石学会)
研究、教育、ラボサービスを通して宝石とジュエリーを購入する一般を保護する目的で1931年に設立された独立非営利組織です。
JJA(一般社団法人日本ジュエリー協会)
日本における民法に規定されている営利を目的としない、ジュエリー産業の健全な発展、振興を図っている業界団体です。
AGL(宝石鑑別団体協議会)
宝石業界の健全な発展と消費者利益に資することを目的として、鑑定・鑑別を主要業務とする法人が全国より参集した団体です。
アメジストのほうがなじみがある世代な気がしていますが、皆さんはいかがでしょうか?
発音て難しいですよね。
アメリカに行って「アルコール」って言ってもお酒は出てこないし、「エルメス」って言っても誰もわかってくれません。
カタカナで何とか表現しなければいけないとなるとなかなか難しいものです。
今回は少し違った角度で誕生石のご紹介でした。
- 85,800円 [税込]
私たちはジュエリーを身につけることができる 小さな美術品であると考えています。 美術品や工芸品と同じように コレクションする喜びもありますが 、 実際に身に着けることができるのは他にない魅力であり、 それがいつまでも続きます。 着ける部分が指や首という制約がある小さな空間に、 それぞれ時々の想いやストーリーをどう表現するのか。 それはやればやるほど尽きないもので、 大変ではあるのですが、とても楽しい作業です。 普段の生活にはなくても困らないものだからこそ、 例えば憂鬱な雨の日に…