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7月誕生石

ルビーの歴史

ルビーは数千年にわたる悠久の歴史を持つ宝石であり、その美しさと希少性によって人々を魅了してきました。
そのルビーを誕生石として掲げているのが7月!誕生石がルビーとはうらやましい限りです。

ルビーの起源と発見

ルビーは鉱物コランダムの赤色品種で、その鮮やかな赤色は微量のクロムの含有によるものです。ルビーが初めて発見されたのは古代ミャンマー(ビルマ)であり、この地は最古の採掘地として知られています。古くから、この地域のモゴック渓谷で最高品質のルビーが産出されており、「ビルマルビー」として非常に高い評価を受けています。

古代インドでもルビーは神聖な宝石と見なされていました。インドの古代サンスクリット語でルビーは「ラトナラジュ」という名前で知られ、これは「宝石の王」を意味します。この語源からも分かるように、ルビーは特別な地位を持っていたことがわかります。

各文化とルビーの関係

ルビーは多くの文化で特別な意味を持ち、さまざまな伝説や神話が伝えられています。

例えば、
古代ギリシアとローマではルビーは戦士に勇気を与えるとされ、指輪や護符として使用されました。
中世ヨーロッパの王族や貴族たちもルビーを愛し、王冠や王室の宝飾品に多く使われました。
アジアでは、ルビーは富と繁栄の象徴とされ、中国の皇帝やベトナムの王族がその輝きを崇拝しました。
古代中国の伝統医学でも、ルビーは健康や長寿を促進する力があると信じられていました。
タイやカンボジアでもルビーは特別な宝石として大切にされてきました。

また、ルビーは宗教とも深く関わっています。
ユダヤ教やキリスト教の聖書にもルビーが言及されており、その美しさと価値が神聖視されてきたことがうかがえます。
インドのヒンドゥー教でも、ルビーは神々への供物として捧げられることがありました。

歴史上の有名なルビー、実は…

歴史を彩る著名なルビーの中で、最も有名なのは「ブラックプリンスのルビー」です。イギリス王室のクラウンジュエルの一部であるこのルビーは、実際にはスピネルという別の鉱物です。

当時スピネルはルビーと同様に赤い宝石として扱われており、エドワード黒太子が所有していたことからそう呼ばれるようになったのです。
後世、分類・認識・技術によりスピネルと確認されています。

ルビーの種類

最も価値のあるルビーは「ピジョン・ブラッド」と呼ばれる鮮やかな赤色をしています。さらに高品質のルビーは内包物が少なく、透明度が高いもの。ただし、内包物がまったくない宝石は非常に稀であるため、少量の内包物は許容範囲とされることが多いです。

代表的な色は透明度のある赤ですが、近年ではピンク色や不透明のスタールビーと呼ばれる光を当てたときアスタリスク状に線が出るものも人気です。
技術も進んでいる近年では、偽物も多く出回っており特にスタールビーは注意が必要とされています。

スフェーンが仲間入り

そんな7月誕生石ルビーの仲間となったのは、スフェーン
6月誕生石のコラムでも触れていますが、主にアメリカの宝石商組合が選定した誕生石を元に各国独自に決めている誕生石。スフェーンは日本独自の7月誕生石として追加されました。

若い頃は、黒緑のギラギラとしたスフェーンはつけこなせないな…と思っていましたがいつのまにか似合う手元の年齢になっていました。
黄緑色のスフェーンは、年齢問わず使いやすいのでぜひ。
当店には現在スフェーンの商品がないため、入荷次第最大のおすすめとしてご紹介させていただきます。

この記事の著者

Nao

ジュエリー&アクセサリー業界に携わること20数年のオーナー兼バイヤー。ジュエリーはもちろん猫とお酒と甘いものが大好き。

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